雑文

思いついたことを

中学の部活の教師について

僕は中学の頃(80年代初め)、野球部だった。僕が通っていた学校のすぐ横に町営の立派な芝生の野球場があったので、毎日のようにそこで練習をした。毎日、キャッチボールとノックばかりしていた。せっかく野球場があるのに部活内で試合をしたことはほとんどなかった。

また土日はよく近くの学校と練習試合をした。バスを借り切って遠征をしたこともある。でも僕は下手で補欠だったからほとんど試合には出れなかった。本当は土日まで野球をやりたくなかったのだが、昔の中学生に部活以外の選択肢はなかった。

偉そうに生徒を怒鳴り(当時はそれが当たり前だった)、自分のお気に入りの生徒をちやほやする部活の教師のことは大嫌いだった。

それから僕も少年から大人になり、仕事をするようになった。年相応に、それなりにやるせない思いや理不尽な体験もした。働くことは、生活のためにお金を得るということはけっこう大変なことなのだと身を持って実感した。

 

今から10年くらい前に学校教師の残業時間が多いというニュースを読んだ。過労死ラインを超えるくらい長時間働いているという。更には放課後の部活動や休日の試合は完全にサービス残業なのだとあった。

思えば、僕の野球部の教師は自分でバスを予約し、対戦相手の学校を探して連絡をとっていたのだ。本来ならば教師たちは疲れた体を休めたり、趣味に費やしたい時間を無料奉仕させられていたことを知り、僕はショックを受けた。そんなことは想像すらしなかった。

思えば、当時の彼は27才。今の僕の年齢からしたら子どもでもおかしくない年だ。今、思い出しても腹の立つことはあるが、それもすべて許したい。もしも今、あの野球部の教師に会ったとしたら「先生もいろいろ大変だったんだね」と声をかけたい。

そして今も続く、教師の過労問題と部活問題について、大きな改革をする時期にきていると思う。